
プロテアーゼが作用して、
たんぱく質汚れを落とすメカニズム
プロテアーゼ(たんぱく質分解酵素)は、たんぱく質の中の特定の分子構造を分解(化学的には、ペプチド結合と呼ばれる構造を加水分解)し、水に溶けにくいたんぱく質を、水に溶けやすい大きさの小さい物質に変換します。
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洗剤成分でよく聞く酵素って何者?
身近な洗剤に配合されている「酵素」について、
詳しく解説します。
酵素とは生物の体内で作られる、
身近なたんぱく質の一種です。
酵素には様々な種類がありますが、
洗剤にはたんぱく質汚れを分解する働きをもつ
プロテアーゼがよく使われています。
酵素は繊維の奥まで入り込んだ
しつこい皮脂汚れやたんぱく質汚れ
(例えば、食べ物汚れや血液汚れなど)など、
界面活性剤だけでは落としにくい汚れを
分解して落としやすくします。
具体的には、汚れの中の特定の構造を分解し、
水に溶けにくかった汚れを、
水に溶けやすい物質に変換する働きがあります。
プロテアーゼ(たんぱく質分解酵素)は、たんぱく質の中の特定の分子構造を分解(化学的には、ペプチド結合と呼ばれる構造を加水分解)し、水に溶けにくいたんぱく質を、水に溶けやすい大きさの小さい物質に変換します。
ライオンと酵素、長い研究の道のり
ライオンは毎日のお洗濯を楽にする洗剤開発のために、長年、酵素活用研究に取り組んできました。
1979
酵素パワーの『トップ』を発売。
たんぱく汚れを分解する成分として初めて酵素を配合し、飛躍的に洗浄力を向上させました。
1980
『無りんトップ』を発売。
1970年代以降、湖や沼では窒素化合物やリンなどの濃度が上がることで起こる富栄養化の水質問題が起きていました。『無りんトップ』は無リンでありながらも酵素のパワーで強い洗浄力を保ち、絶大な支持を獲得しました。
1988
ライオン初の超コンパクト洗剤『ハイトップ』を発売。
従来のたんぱく分解酵素に加えて脂質分解酵素(ハイテク酵素)を配合しました。
1995
容器をさらにコンパクト化した『酵素トップ』を発売。
オイルショックを経て国民全体に省資源・省エネルギーに対する意識も高まっていました。『酵素トップ』は洗濯1回当たりの使用量を従来品よりも減らし、プラスチック使用量を13%削減しました。
2001
生乾きの嫌なニオイを防げる『部屋干しトップ』を発売。
生活スタイルの多様化に合わせた新製品となりました。
2005
酵素パワーの『トップ』を改良発売。
がんこな食べこぼし汚れも分解する新酵素「ステインザイム」を新たに加え、3つの酵素を配合しました。1990年代から、省エネは特に温室効果ガスによる地球温暖化防止のためにも重要な課題となっていくなか、省エネのため容器に再生紙を使い、計量スプーンも再生樹脂を使用するなど環境に配慮しました。
2006
3つの酵素パワーの『トップ』発売。
洗浄成分の約4分の3にパームやしから作られる洗浄成分「MES」などを配合しました。植物を原料にすることで、従来の石油原料と比べてCO2の排出量を削減することに成功。強い洗浄力はそのままに環境に配慮した洗剤として高い評価を受け、2007年には「第16回地球環境大賞」を受賞しました。
2010
『トップ Nanox』発売。
当社が世界で初めて工業化に成功した植物由来の高洗浄力成分MEE(界面活性剤・メチルエステルエトキシレート)を高濃度配合した超コンパクト衣料用液体洗剤を開発しました。
2011
『トッププラチナクリア』発売。
界面活性剤、漂白剤、蛍光増白剤と新処方のたんぱく分解酵素を組み合わせたアクティブクリア処方で、幅広い汚れも強力洗浄する洗濯洗剤を開発しました。
2012
『トップ Hygia』発売。
プラスイオン抗菌と菌の栄養となるたんぱく汚れをしっかり落とす確かな洗浄力で、洗うたび高まる抗菌力を実現。さらに2014年には洗たく槽のバイオフィルム汚れも直接分解・除去する多糖分解酵素を新配合しました。
2023
『Nanox one』発売。
皮脂洗浄力に優れる新たな「高機能界面活性剤」と、「高性能な酵素」の組み合わせによる最適処方を見い出し、皮脂や食べこぼし、たんぱく由来の汚れなど頑固な汚れにも高い洗浄力を実現しました。
2025
『Nanox one 超酵素コンプリートジェル』発売。
Nanox史上初の新酵素配合で菌の根幹まで遺伝子レベル洗浄※。頑固汚れや、嫌なニオイの原因である汚れと共存している「菌由来のDNA」まで分解洗浄することが可能になりました。
酵素の「なぜ?」に答えます!
安全性の問題など、
皆さんが気になることを集めました。